【MC1.21.1】『NeoForge』環境おすすめMOD【最適化・軽量化MOD編】

本記事では、MODローダー『NeoForge』使用時によく使われる最適化・軽量化MODに焦点を当てて紹介します。
あわせて、筆者が比較的常用している軽量化MODも取り上げています。
その多くは、1.20.1のForge環境で使用されているMODと共通しています。

各MODがどのようにパフォーマンスを改善するのかについて、計測可能なものはフレームレートを測定し、具体的な数値をもとに解説しています。MOD選びの参考になれば幸いです。

なお、PCのスペックや導入している他のMOD、ワールドの状況によって効果の出方には差があります劇的な改善が見られる場合もあれば、あまり変化がない場合もありますので、あらかじめご了承ください。

紹介しているMODは、あくまで筆者が実際に使用しているものの中からおすすめしているものであり、最適解というわけではありません。

ここで紹介しきれなかった有用なMODも多数存在しますので、ぜひご自身でもいろいろと試してみてください。

検証PCスペック
  • CPU : Core i7-12700F
  • MEM : 32GB
  • GPU : GeForce RTX 3080
  • OS : Windows 11
目次

おすすめ軽量化MODはこれ!

NeoForgeのMODで遊ぶ際に、個人的におすすめする軽量化MODを紹介します。

見出し部分のリンクがMODのダウンロード先『Modrinth』になっています。

とにかくEmbeddiumSodiumのどちらかを導入!

以前はシェーダーの導入と軽量化MODと言えばOptiFineが定番でしたが、近年ではSodium(Embeddium)が台頭してきました。
SodiumとそのフォークであるEmbeddiumは、軽量化の新たな選択肢として注目されています。

なおSodiumEmbeddium非互換の為、同時に入れることはできません。

どちらかを導入するだけで、バニラ(オリジナルのMinecraft)から大幅なパフォーマンス向上が期待でき、驚くべき改善を実現します。

どちらもMC1.21.1NeoForge環境で遊んでいる方には必須と言っていい軽量化MODです。

で、結局EmbeddiumとSodiumどっちがいいの?:フレームレート比較

バニラ単体時とEmbeddium導入時、Sodium導入時の平均フレームレート値を測定しました。

計測条件:ビデオ設定は描画距離を32、それ以外はデフォルト設定で静止状態で計測

計測結果
  • バニラ:18
  • Embeddium:232
  • Sodium:171

以前動画で使用したコースを使用し動的状況で検証した結果、Embeddiumバニラより約13倍の性能向上を確認。SodiumよりEmbeddiumの方が1.35倍高い結果に。
これは過去に検証した結果と同様のため、確度は高いと思います。

Vanill:18
Embeddium:232
Sodium:171

軽量化に初めて挑戦される方は、まずEmbeddiumだけ入れて、動作に問題が無い、または慣れてきたら以下の最適化/軽量化MODを入れていくとよいでしょう。

検証結果まとめ

今回の検証結果。良好な値は赤字で表しています。
Embeddiumのパフォーマンスが高いことが分ります。
GPU使用率が増加して、CPU使用率が低下している点にも注目です。

項目VanillaEmbediumSodium
瞬間FPS19375212
平均FPS18232171
1% Low FPS1110389
0.1% Low FPS106249
GPUクロック1905 MHz1965 MHz1905 MHz
GPU温度51°C59°C56°C
GPU消費電力143W234W178W
GPU使用率11%49%34%
GPUメモリ使用量3.3 / 10GB3.7 / 10GB3.5 / 10GB
CPUクロック4797 MHz4797 MHz4797 MHz
CPU温度64°C67°C64°C
CPU消費電力64W59W61W
CPU使用率24%20%23%
1% Low FPS / 0.1% Low FPSとは?

1% Low FPS:全フレームの中で下位1%の最も遅いフレームの平均。
0.1% Low FPS:全フレームの中で下位0.1%の最も遅いフレームの平均。
これらは、ゲームプレイ中の一時的なフレーム低下(≒カクつき)を定量化するための指標。

その他の最適化・軽量化Mod

EntityCulling

プレイヤーから見えない部分の描画をしないことで軽量化するMODです。

EntityCullingは、非同期パストレーシング(async path-tracing)を活用し、見えないブロックやエンティティのレンダリングをスキップすることでパフォーマンスを向上させるMODです。

通常、Minecraftはプレイヤーの背後にあるものを描画しない仕様ですが、壁などに隠れて見えないものまで描画してしまいます。
このMODは、CPUの他のコア/スレッドを活用して、カメラからブロックやエンティティへのパストレーシングを高速に実行し、それらが視認可能かどうかを判断します。

レンダリング中、見えないと判定されたものはプレイヤーの背後にあるものと同様にスキップして軽量化します。

フレームレート比較

エンティティ(村人128人)が壁の裏に大量に存在する場面でのバニラ時とEntityCulling導入時の比較を行いました。

計測結果
条件フレームレート値
バニラ36
EntityCulling導入時48
木の裏側
バニラ
EntityCulling導入時

静止時で1.33倍の性能向上。

ImmediatelyFast

バニラの即時描画モードを高速にするMODです。

ImmediatelyFastは、Minecraftの即時描画モード(Immediate Mode Rendering)を高速化するMODで、独自のバッファ実装を使用して描画呼び出しをバッチ処理し、GPUへのデータ転送を効率化します。

フレームレート比較

エンティティが大量に存在する場面でのバニラ時とImmediatelyFast導入時の比較を行いました。

計測結果
条件フレームレート値
バニラ32
ImmediatelyFast導入時38

静止時で1.18倍の性能向上。

Particle Core

パーティクルシステムを最適化し、パフォーマンスを向上させるMODです。

このMODは、レンダリングやスパーニング(生成)に関する多数の調整機能を提供し、CPU負荷を大幅に削減します。

主な機能や特徴

カリング(Culling)

パーティクルの描画を、視野に入っている部分のみに制限することで、大幅なパフォーマンス向上を実現します。通常の視野角(FOV)では、描画されるパーティクルは全体の約1/12のみであり、残りの11/12を描画しないことでリソースを節約します。

レンダリングの最適化
  • 描画されるパーティクルは、頂点変換やライトマップのポーリングが最適化されています。
  • Sodiumがインストールされている場合、頂点の最適化がSodiumに委ねられます

フレームレート比較

パーティクルが視界外にも大量に存在する場面でのバニラ時とImmediatelyFast導入時の比較を行いました。

計測結果
条件フレームレート値
バニラ140
ImmediatelyFast導入時158

静止時で1.13倍の性能向上。

Ferrite Core

FerriteCoreは、Minecraftのメモリ使用量を最適化するMODです。

このMODはさまざまな方法でメモリ使用量を削減し、特にMODを大量に入れた環境や、大規模なMODパック環境で効果を発揮します。

このMODは一部の最適化技術はクライアント専用ですが、サーバーでも影響の大きい最適化が含まれているため、両方にインストールすることを推奨します。

Sodium Extras

Sodium Extrasは、Sodium(Embeddium)向けのアドオンMODで、より多くの機能とカスタマイズオプションを追加し、プレイ体験やパフォーマンスを向上させます。

軽量化以外の機能については割愛します。
単独記事でご確認ください。

主な機能や特徴

  1. エンティティカリング(Entity Culling)
    遠くのエンティティを描画しないことで、MODパックのパフォーマンスを大幅に向上させます。Y値を設定して、地上にいる際に洞窟内のモブ描画を無効化することも可能です。この機能はカスタマイズまたは無効化できます。なお、同様の機能を持つ「Out Of Sight」とは互換性がありません(Sodium非対応のため)。
  2. フォントシャドウの切り替え
    テキストの描画速度を向上させるため、フォントシャドウを無効化するオプションを提供します。
  3. 動的ライト(Dynamic Lights)の統合
    Sodium/Embeddium Dynamic Lights機能と完全に連携し、最適化を通じてパフォーマンスを大幅に向上させます。MDLを使用している場合、このMODを併用することを推奨します。

ModernFix

パフォーマンスの向上、メモリ使用量の削減、数多くのバグ修正を行う、オールインワンMOD

主にMinecraft 1.16以降のバージョンをサポートし、ゲーム体験を大きく損なうことなく、これらの改善を実現します。
また、特定の設定を有効化することで、「All The Mods 」シリーズのような大規模なMODパックでも、3GB以下のメモリ割り当てで動作可能です。

推奨MOD

ModernFixと併用することでさらに効果的なMOD:

  • FerriteCore
    ブロックステート/モデルの非効率な実装を改善し、RAM使用量を削減
  • Yeetus Experimentus
    実験的なゲーム機能のポップアップ画面を抑制。

Lithium

バニラのゲームメカニクスを一切変更せずに、Minecraftの内部処理を最適化する汎用パフォーマンス改善Modです。

対象システム

  • ブロックのTick処理
    など、多数。
  • ゲーム物理演算
  • MobのAI

クライアント・サーバー両対応

  • クライアント単体でも使用可能
  • サーバーのみでも導入可能(クライアント側に導入不要)
    マルチプレイ環境での導入も容易

パフォーマンス向上の効果

サーバー(マルチプレイ)
  • Tick時間の短縮
  • より多くのエンティティ、チャンク、プレイヤーを処理可能に
シングルプレイ
  • 内部サーバー処理の最適化
  • CPUの負荷軽減によるフレームレートの向上操作レスポンスの改善

バニラ準拠の強み

  • バニラと同一挙動を保証
    → 高度な仕組みや回路を多用するサーバーでも安心して使用可能
  • 公式にスピードラン使用も許可されているMod

Clumps

XPオーブをまとめてラグを減らすMODです。

XPオーブをまとめて単一のエンティティに変換することで、狭い範囲に多くのXPオーブが発生した際のラグを軽減するMODです。さらに、プレイヤーがXPオーブに触れると即座に回収されるため、視界に大量のオーブが表示される問題も解消します。

主な機能や特徴

  1. XPオーブのグループ化
    • 複数のXPオーブを1つにまとめてエンティティ数を削減。これにより、特に大量のオーブが生成される場面でのパフォーマンス向上が期待できます。
  2. 即時回収
    • プレイヤーがXPオーブに触れると即座に回収される仕組みを採用。視界を妨げることなく、スムーズなゲーム体験を提供します。

Noisium

Noisiumは、Minecraftのワールド生成パフォーマンスを最適化するMODです。

他のパフォーマンス最適化MODが手をつけない領域を補完し、よりスムーズなゲームプレイ体験を提供します。

主な機能や特徴

  1. ワールド生成の最適化
    • 特にNoiseChunkGenerator#populateNoise関数を最適化し、新しいチャンク生成時のブロックステート配置を高速化します。
    • Minecraftが通常行う計算(ブロックステート設定時に有用なもの)をバイパスし、直接パレットストレージにブロックステートを設定することで、生成速度を向上させます。
  2. その他の最適化
    • バイオーム生成速度の向上。
    • ブロックステートサンプリング速度の向上。
    • Minecraft 1.21以降では、チャンクのアンロック速度も改善。
  3. バニラ互換性
    • Noisiumによるワールド生成は、バニラMinecraftのワールド生成と完全に1:1の互換性があります。
  4. パフォーマンス向上の例
    • 生成されるチャンク数に応じて、パフォーマンス差は数秒から数十秒と変動します。
    • 詳細なSparkプロファイルによる比較が提供されています。

対応MOD

ModrinthやCurseForge上の人気最適化MODと高い互換性を持ちます。

対応MODの例:

  • C2ME:NoisiumはC2MEのバイオーム生成マルチスレッド処理を補完。併用推奨。
  • Distant Horizons:LODワールド生成スレッドを高速化。
  • ReTerraForged (RTF):RTFのワールド生成時に最適化を完全活用可能。

Distant Horizons

遠景描写を簡略化し軽量化するMODです。

Distant Horizonsは、LOD(Level of Detail)技術を活用したMODで、Minecraftの描画距離を大幅に拡張しながらも、簡略化された地形を追加することで、ゲームへの負荷を軽減します。この技術により、より広範囲の景観を低負荷で描画することが可能になります。

バニラの描画距離を短くし、代わりにDistant Horizonsで遠景を軽量な描画にするため、擬似的に軽量化しているとも言えます。遠景描画の負荷が減るということです。

さらに、シェーダー(影MOD)を導入した場合でも、LOD描画部分にシェーダーの効果が適用されるため、リッチで美しい景観を楽しむことができます。これは、Nvidiumとは異なり、シームレスにシェーダーが適用される点が大きな魅力です。

Level of Detail

シーン内のオブジェクトの描画品質を距離に応じて調整する技術です。具体的には、プレイヤーから遠いオブジェクトは詳細度を低くして描画し、近いオブジェクトは高い詳細度で描画します。この手法により、グラフィックス処理の負荷を軽減し、パフォーマンスを向上させることができます。LODは通常、複数のモデル(高詳細、中詳細、低詳細)を用意し、プレイヤーの視点に応じて適切なモデルを選択します。

番外:動画内で紹介した実績のある最適化/軽量化MOD

必ず使うわけではないが、使用した実績のあるMODを紹介します。

CullLeaves

葉ブロックをカリングするMODです。

Cull Leavesは、葉ブロックに対するカリング機能を追加することで、バニラよりも大幅にパフォーマンスを向上させるMODです。

主な機能や特徴

  1. 葉ブロックのカリング
    • 葉ブロックに対してカリング処理を適用することで、バニラ環境と比較してフレームレートを大幅に向上させます。
    • OptiFineの「Smart Leaves」機能を再現したものです。
  2. リソースパックとの併用
    • 作者の「Better Leaves Resourcepack」と併用することで、さらにフレームレートを向上させることができます。
  3. 高い互換性
    • Sodium、Canvas、LambdaBetterGrassなどのパフォーマンス向上MODと完全に互換性があります。

BadOptimizations

多くの小規模な最適化(マイクロ最適化)を集めたMODです。

それらを組み合わせることで、ゲーム全体のパフォーマンス向上を実現します。
このMODは特定の機能に焦点を当てており、必要に応じて個別に無効化できます。

主な特徴

  • ライトマップの更新を回避
    • ライトマップテクスチャの更新は、クライアントティックで最も負荷が高い処理の1つです。各ティックで、クライアントはベクトル計算を行い、ブロックや空のライトマップを計算してGPUに新しいテクスチャをアップロードします。
    • このMODでは、ブロックの明るさに影響を与える要因(例:ガンマスライダー、ポーション効果、ディメンションの変更)が変化しない場合、ライトマップ更新をキャンセルし、キャッシュを利用することで処理を回避します。
  • 空の色の計算を最適化
    • Minecraftでは、空の色を計算するためにフレームごとに立方体サンプラーを使用します。この計算では、周囲のバイオームを考慮して216回のループを実行しますが、周囲のバイオームがすべて同一または空の色が同一の場合でも無駄な処理が発生します。
    • このMODは、異なる空の色を持つバイオーム間にいる場合のみサンプラーを使用し、各ティックでキャッシュします。それ以外の場合、短く単純で高速な計算を使用します。
  • 不要なデバッグロジックの抑制
    • Minecraftには4つのデバッグレンダラー(ハチ、ゲームイベント、ゲームテスト、村人AI)があり、デバッグサーバーで有効化できます。しかし、処理するデータがない場合でも、これらのロジックは実行されます。
    • このMODでは、デバッグが有効であり、サーバーからデータが提供されている場合にのみロジックを実行するように変更します。

Palladium

パフォーマンスを最適化し、ゲーム体験を向上させるさまざまな改善を提供するMODです。

主な機能や特徴

データの重複削除(Deduplication)
  • 以下の重複データを削除することで、メモリ使用量を削減:
    • リソースキー
    • リソースロケーション
    • 頂点情報(Verticies)
モブAIの改善(Mob AI)
  • 猫と狼の攻撃AIの改善
    • 攻撃行動がより効率的かつ自然になります。
  • 狼とウサギの逃走AIの改善
    • 狼が追跡し、ウサギが逃げる挙動がよりスムーズに。
シェーダーの最適化(Shaders)
  • シェーダーに関する以下の最適化を実施:
    • ユニフォーム(uniforms)、シェーダーログ(shader logs)のキャッシュ化。
    • シェーダーの呼び出し回数を削減し、描画効率を向上。
  • Iris/Oculusおよび各種シェーダーパックと完全互換。
その他の軽微な修正と改善
  • 小規模なバグ修正や最適化が多数含まれています。

フレームレート検証まとめ

今回紹介した最適化・軽量化Modを可能な限り導入した状態で平均フレームレートを計測しました。
(今回実施した検証コースでは、力が発揮できないModも入っています)

  • BadOptimizations
  • Clumps
  • Concurrent Chunk Management Engine
  • CullLeaves
  • Embeddium
  • EntityCulling
  • Ferrite Core
  • ImmediatelyFast
  • Lithium
  • ModernFix
  • More Culling
  • Noisium
  • Palladium
  • Particle Core
  • Sodium Extras

以前動画で使用したコースを使用し動的状況で検証した結果、Embeddium単体時と比較して上記に挙げた軽量化Modを全て導入した場合では約1.2倍の性能向上を確認。

今回はそこそこ向上していますが、闇雲に軽量化Modを入れても思うような結果が得られません。
1つずつ確実に導入し、問題が無い(性能低下)ことを確認してから、次のMODを入れましょう。

項目VanillaEmbediumSodium上記のMOD全て
現在のFPS19375212449
平均FPS18232171416
1% Low FPS1110389141
0.1% Low FPS10624965
GPUクロック1905 MHz1965 MHz1905 MHz1965 MHz
温度51°C59°C56°C60°C
消費電力143W234W178W219W
使用率11%49%34%43%
メモリ使用量3.3 / 10GB3.7 / 10GB3.5 / 10GB3.5 / 10GB
CPUクロック4797 MHz4797 MHz4797 MHz4797 MHz
温度64°C67°C64°C64°C
消費電力64W59W61W58W
CPU使用率24%20%23%16%

動画で解る『軽量化MOD』

当ブログが運営しているYouTubeチャンネルに投稿したMC1.21.1NeoForgeを含む検証動画です。
この記事同様、NeoForgeとEmbeddiumの構成が一番良い結果を出しています。

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